【パリ安倍雅信】ロシアの侵攻を受けるウクライナの防空能力強化に、フランスは自国製戦闘機「ラファール」を最大100機、ウクライナに売却した。パリ訪問中、ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、マクロン仏大統領とパリ近郊の空軍基地でその調印式に臨んだ。ウクライナが購入するのは仏ダッソー・アビアシオン社が製造するラファール戦闘機。
ラファールのほか、防空システムやレーダー、ドローン(無人機)の支援でも基本合意した。これを受け、パリ市場でダッソーの株価は一時8%上昇した。戦闘機の引き渡しは、ウクライナ軍パイロットの訓練、インフラ整備を伴い、10年間という長期に及ぶ。
ゼレンスキー氏はロシアのウクライナ侵攻以来、一貫して防空システムの支援を西側に強く望んでいたが、地上配備型迎撃ミサイルシステム「パトリオット」の調達は決してスムーズとは言えない。最近の強まるロシアの攻勢で、民間人死傷者を出し、待ったなしの状況に追い込まれた中で、ウクライナは今回のフランスとの調印を実現した。
仏大統領府によると、武器支援では契約ごとに財源が異なる。1500億ユーロ(約27兆円)規模の基金である「欧州安全保障行動(SAFE)」の活用や、欧州連合(EU)が凍結したロシア資産の転用を巡り協議中だ。一方、米国務省はウクライナに対して今年5月、F―16多目的戦闘機のパイロット訓練・整備・運用支援などを含め、3億5000万ドル(約544億円)相当の軍事支援を承認した。






