英新首相 負のイメージ払拭、信頼回復目指す

保守党、一貫性なく信頼失う

ロンドンの英首相官邸で初閣議に臨むスターマー首相(左から3人目)(2024年7月6日 AFP時事)
ロンドンの英首相官邸で初閣議に臨むスターマー首相(左から3人目)(2024年7月6日 AFP時事)

【パリ安倍雅信】英議会下院選挙で4日に歴史的勝利を勝ち取ったスターマー新首相は、欧州連合(EU)離脱後の英国を次の段階に引き上げられるかどうかの手腕が問われている。

今回の労働党の圧勝は、EU離脱、スコットランド独立運動、テロの脅威やウクライナ紛争を含むロシアとの緊張、コロナ禍など英国を取り巻く厳しい環境を経験した14年間の保守党政権の末にもたらされた。特にEU離脱はデメリットを上回るメリットがいまだ見えない中、英主要メディアは、「英国人はEU離脱の是非を総選挙の争点にしたくなかった」と指摘する。

労働党の勝利は、保守党への不満票が労働党に流れた結果とされるものの、労働党らしい公約に支持が集まったとも見られていない。不人気だったコービン党首時代の労働党は、古臭いイメージの社会主義と党内に浮上した反ユダヤ主義グループが問題視された。スターマー氏はその負のイメージ払拭(ふっしょく)に努め、ようやく信頼を回復した。その間、保守党政権は5人の首相が交代し、一貫性のない政策で国民の信頼を失っていった。

スターマー氏は経済成長の必要性を最優先課題として保守党から受け継ぎ、社会主義的政策を熱望する党内左派からの圧力との間で、バランスを取ることが求められる。さらに米大統領選でトランプ氏が再選されれば、政策の選択肢はさらに狭まる可能性もある。

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