欧州各国、次期首相に祝意 右傾化のEUに逆行ー英国総選挙

ロンドンの首相官邸前で国民向けに演説するスターマー英新首相(2024年7月5日 AFP時事)
ロンドンの首相官邸前で国民向けに演説するスターマー英新首相(2024年7月5日 AFP時事)

【パリ安倍雅信】欧州各国の指導者らは5日、英総選挙での労働党の大勝を受けて、首相となるスターマー党首を称賛した。欧州理事会のミシェル議長や欧州連合(EU)の次期外交安全保障上級代表(外相)に指名されているエストニアのカラス首相は、スターマー氏の選挙での勝利を「歴史的」とたたえた。

欧州議会のメツォラ議長はスターマー氏に、英国とEUは「共通の価値観と長年の友情」によって結ばれていると祝意を表した。EUは6月9日に欧州議会選を終えたばかりで、極右、ポピュリスト政党が勢力を伸ばし、右傾化が指摘されている。英国は逆に左派・労働党が選挙で大勝したが、EU同様、移民問題やウクライナ紛争などの安全保障への対応は避けられない政治課題だ。

労働党の勝利は、一時期西側諸国で支配的だった中道左派の衰退傾向に逆行する。フランスでは7日の下院選挙で右派・国民連合(RN)が第1党となるのが確実となっている。英国では今回の選挙に合わせ、右派ポピュリストのナイジェル・ファラージ氏がリフォームUKという新党を立ち上げ、議席を得たが、逆に保守党は一部議席を奪われた。

保守党は2010年以来継続的に政権を握り、16年のEU離脱の国民投票後、8年間で5人の首相を誕生させている。

移民問題や国民保健サービス(NHS)の改革など待ったなしの政治課題が山積しており、スターマー労働党政権の力量がさっそく試される。

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