【パリ安倍雅信】オーストラリアのシドニーで開催された女子サッカーワールドカップ(W杯)でスペインが優勝した20日、スペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス会長が表彰式でジェニファー・エルモソ選手の唇にキスしたことが波紋を広げている。スペイン政府はルビアレス氏の行為を厳しく批判し、国際サッカー連盟(FIFA)は同氏の職務一時停止処分を決定した。
スペインサッカー連盟(RFEF)は当初、「優勝の喜びの自然な意思表示だった」とルビアレス氏を擁護。ルビアレス氏も謝罪動画で、「悪意はなく自然発生的に起こった」と弁明した。
だが、スペインのサンチェス首相は「容認できない行為だ」と厳しく批判。女子プロサッカーリーグ(リーガF)は、ルビアレス氏の解任を求めて高等スポーツ評議会に告訴することを決定した。
ところが、ルビアレス氏は25日のRFEF臨時総会で「辞任しない」「偽りのフェミニズム」と断固戦うと強調したことで反感はさらに広がった。
これを受け、FIFAは26日、ルビアレス氏に対し「国内および国際レベルでのすべてのサッカー関連活動」を「最低90日間」停止すると発表した。