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日本は張り子の虎、中国を恐れるな

戦争学研究家 上岡龍次

北京の人民解放軍軍事博物館展示されている中国初の核大陸間弾道ミサイル(UPI)
北京の人民解放軍軍事博物館展示されている中国初の核大陸間弾道ミサイル(UPI)

日本を批判する中国

 日本は第二次世界大戦で敗戦してから複数の隣国から謝罪を求められ続けている。さらに南京大虐殺・従軍慰安婦など存在しないことで反省と謝罪を求められている。日本では謝罪は潔い行動だとしても外国では敗北者が行う行為。文化の違いが国家間の道具に変えられて日本を批判している。

 日本で原子力潜水艦・核弾頭の保有を検討するだけで複数の隣国が日本を批判する。日本から戦争を始めることが目的ではないとしても、日本国内でも戦争反対を叫ぶ者が現れる。戦争は外国が日本に侵入する現実を無視し、日本だけを批判する者もいる。

中国の日本批判

 中国外務省はXを用いて日本を批判した。中国とロシアの共同批判であり、サンフランシスコ平和条約を歪曲した嘘を用いている。

 批判内容を簡単に言えば、日本は急速な再軍備化をしているというもの。これは地域の平和と安定を脅かしており国際社会と地域諸国を高度に警戒させているだけでなく、カイロ宣言・ポツダム宣言・日本降伏文書の制限を無視していると批判を続けた。

■CHINA MFA Spokesperson 中国外交部発言人

 1943年11月22日からエジプトのカイロで開催されてカイロ宣言(1943年12月1日)に至った。参加国はアメリカ(フランクリン・ルーズベルト)、イギリス(ウィンストン・チャーチル)、中華民国(蒋介石)。今の中国は1949年10月1日に毛沢東により建国が宣言された。

 カイロ宣言に参加したのは当時の中国共産党と内戦をしていた中華民国の蒋介石。このため今の中国とは無関係。カサブランカ会談(1943年1月14日から23日)でアメリカはドイツと日本に対して無条件降伏を提案。しかしポツダム宣言(1945年7月26日)では条件付き降伏に変更されている。

・宣戦布告:戦争の開始
 戦争=戦闘+占領
・平和条約:戦争の終了

戦争は講和条約の締結で終わる。
日米戦争の期間は宣戦布告(1941.12.8)から講和(1951.9.8)までの約10年間。

・宣戦布告  :戦争開始(1941年12月8日)
 ↓
・決定的敗北 :マリアナ沖海戦(1944年6月19日から20日)
 ↓
・仮休戦開始 :1945年8月15日(ポツダム宣言・条件付き降伏)
 ↓
・休戦正式開始:1945年9月2日(ポツダム宣言・条件付き降伏)
 ↓
・サンフランシスコ平和条約:戦争終了(1951年9月8日)・軍事
            :効力開始(1952年4月28日)・外交

 日本は降伏したが1951年のサンフランシスコ平和条約の締結で戦争は終わっている。これは国際社会に従う手順だから中国の日本批判は事実を歪曲した嘘。さらにサンフランシスコ平和条約の締結で戦争は終わったから、日本軍・大日本帝国憲法・内務省・旧宮家などのGHQが行った占領政策を終わらせるのは日本の自由。実際にGHQはサンフランシスコ平和条約の締結と共に役目を終えている。

何故中国は日本を恐れる?

 中国外交部が言うカイロ宣言・ポツダム宣言・日本降伏文書は事実だが、当時の中国共産党は無関係。しかもサンフランシスコ平和条約の締結と意味を無視した批判。GHQによる占領政策が終わったのだから日本軍・大日本帝国憲法・内務省・旧宮家を戦前の状態に戻すことは日本の自由。この自由の行使が遅れているだけ。

 中国は核兵器を持ち自衛隊を圧倒する戦力を持っているはず。2025年の段階で人民解放軍は約600発の核弾頭を保有しているとされる。さらに中国の人民解放軍の総兵力は約200万人。それに対して日本の自衛隊総兵力は約23万人。常備軍の総兵力は総人口の1%が限界。さらに少子高齢化の要素を加えれば自衛隊の総兵力は80万人。軍縮規模であれば50万人になる。

【自衛隊の場合】
・軍縮規模 :50万人
・今の総兵力:23万人

 今の自衛隊総兵力は軍縮規模以下の約23万人。中国は自衛隊総兵力が軍縮規模の50万人に近付いたり最新兵器を購入するだけで恐れている。改めて人民解放軍の総兵力は約200万人だし核弾頭も保有している。数だけで見れば中国が圧倒しているはずが、数で劣る日本の自衛隊を恐れている。何故だ?

タイとベネズエラでの失態

 中国の兵器開発は主にロシア製兵器の模倣から始まった。2000年代からは中国は世界の工場と呼ばれて急速に成長。始まりは安い人件費を武器にしていたが次第に技術に移行したはずだった。中国は開発した兵器を欧米だけではなく、コピー元のロシアよりも安い価格で販売を成功させた。しかし2025年からは中国製兵器の信頼性が低下することが続いている。

 タイ陸軍は中国製戦車VT-4を採用し、2025年12月のタイ・カンボジア国境の作戦に投入した。この時の戦闘で中国製戦車VT-4は125mm主砲が破裂し、火器管制システム・レーザー警報装置が損傷、乗員3名が負傷した。125mm主砲の破裂は連続射撃による過熱や材質の疲労が原因と推測されている。さらに中国製戦車VT-4はエンジンの頻繁な故障も報告されており、タイ陸軍はこれらの信頼性問題について調査を進めている。

 中国は自国の技術を慢心したのかステルス機すら探知できると豪語したJY-27Aレーダーを自慢した。このレーダーはベネズエラ軍が購入したが2026年1月3日に行われたアメリカ軍の軍事作戦で、中国製のJY-27Aレーダーはアメリカ軍のステルス機F-35とF-22を探知できなかった。それどころかスーパーホーネットやヘリコプターまで探知できなかったと報告されている。

 JY-27Aレーダーは中国側からステルス機を400km以上先で探知可能でジャミング耐性が高いと宣伝されていた。実際はアメリカ軍の電波妨害で無力化されたか、何も探知できない性能だったことになる。

中国は張り子の虎

 中国は日本がアジアを不安定にさせていると批判するが、自衛隊は欧米の軍隊と合同訓練を行っている。これは日本を敵視していれば成立しないことだから、中国の日本批判は歪曲されている。それに対して中国はロシアと合同訓練を行うのだから、日本を敵視する国同士が連携している。つまり日本も信頼できる国同士で合同訓練をしているだけ。

 中国から見れば自国製兵器が安かろう悪かろうの代名詞になることを恐れている。中国製兵器は安さ勝負だが耐久性が低く、戦場で故障多発。これをタイ陸軍が戦場で示したから中国は苦しい立場。さらにベネズエラで自慢のレーダーが機能しないから慌てている。

 兵器の耐久性向上は難しい。さらに電子機器の開発と改良も難しい。中国はJY-27Aレーダーの改良に邁進しても数年で改良できるとは思えない。だから異常なまでに日本を批判して強気に出るのは、自衛隊が今以上に増強されたら数で圧倒することもできなくなるからだ。さらに自衛隊が今以上に最新兵器を保有すれば中国のレーダーは簡単に無力化される。

 中国は南シナ海で強引に領有宣言をしているから隣国から敵視されている。実際にアジアを不安定にしているのは中国だから、中国への批判を日本への批判にすり替えているだけ。日本は中国の主張を否定し、日本軍・大日本帝国憲法・内務省・旧宮家を戦前の状態に戻せば良いだけだ。何故なら戦争は1951年のサンフランシスコ平和条約で終わったのだから。

(この記事はオンライン版の寄稿であり、必ずしも本紙の論調と同じとは限りません)

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