最近以下のような報道が大きな波紋を呼びました。
「中国のフリマアプリに『日本の警察や自衛隊等の制服』が大量出品…一体なぜ?警察手帳や国会議員のバッジまでも…」
https://news.yahoo.co.jp/articles/0708f0eb2f8c56f59be997e172c3574b9a346ab2
このニュースに対し、私はXで「これは中国工場が勝手に転売した可能性が高い」と、“中国製依存”のリスクを指摘しました。
するとネット上では、「自衛隊の制服はすべて日本製だ」という反論のコメントが多数寄せられました。
筆者の体験談
しかし私はこの主張が現実を見ていないということを、自身の体験談をもって証明できます。
体験談①【私が見聞きした「自衛隊制服の現場」】
2015年、私は反・中共風刺漫画家であるラージャオ(王立銘)氏の誘いで、横須賀の在日米軍基地周辺を訪れたことがありました。目的は、第7艦隊所属のある中国系帰化人が、米国に忠誠を誓う帰化宣誓式を見学・取材することでした。
その儀式は基地内の兵舎付近の広場で行われ、一般人も見学可能な公開式典でした。中国東北部出身の張氏が、白人・黒人の米軍幹部から星条旗を受け取り、英語で宣誓するというわずか5分ほどの簡潔な式ではありましたが、軍人であるがゆえ、通常より厳格な審査を経ているはずだと感じました。
体験談②【そこにいた「もう一人の中国人」】
当日、私とラージャオ氏以外にも数名の在日中国人が出席していました。その中に、張氏の友人であるA氏がいました。A氏がどんな人物かというと日本の自衛隊制服の縫製を請け負う、中国人社長でした。彼の両親は上海で洋服の縫製工場を経営しており、陸上自衛隊の士官制服や迷彩服などを下請けで生産している、とのことでした。
A氏本人は、日本側の窓口としてビジネスビザで来日し、日本支店を運営していました。
体験談③【嘘ではないと確信した理由】
式典後、私たちは横須賀から、張さんの在日中国人の友人が運転するワゴン車で池袋に向かいました。その道中、軍港に停泊するイージス艦を見ながら張氏が「ほら、あれが俺の所属している第7艦隊のイージス艦だよ」と自慢げに語っていたのを覚えています。
車中A氏との会話で私が「将来、日本に帰化したいのですか?」と聞くと、A氏は「もちろん私も帰化したいですよ…。でも、帰化してしまうと中国に残してきた両親の資産を相続できなくなります。クソ!!中国共産党め……」とばやいていました。
中国には、外国籍を取得した場合、親からの遺産などの相続面で大きな制約を課す制度があります。ですからこの愚痴は、決して冗談などではなく“生々しい現実”そのものでした。私のような庶民と違いAさんの親はおそらく巨額の資産があったようです。
さらに彼は、一般人が知らない制服縫製の工程や自衛隊独特の仕様・専門用語まで次々と口にしていました。到底作り話とは思えませんでした。つまり、ネット上で「自衛隊の制服は全部日本製だ」というコメントは正しいとは言えません。
Aさんの話によると彼の上海工場で自衛隊の相当量の縫製を担っていたようです。これは2015年の時点の話で、しかも日本の縫製会社からの“下請け”ではなく、直接陸上自衛隊から受注しているとのことでした。
敵国でのサプライチェーン即刻排除を
ここで冷静に考え欲しいのです。自衛隊や警察の制服を、すべて日本国内生産で賄うということは、その物量を考えれば、現実的に極めて困難でしょう。問題は「中国製が存在するか否か」ではありません。中国製に依存していること自体がリスクだということです。
万が一、有事が発生した場合、自衛隊や警察になりすました中国の特殊部隊による撹乱・浸透工作は十分に想定されます。これは、中国共産党が公然と研究・実践してきた「超限戦」の典型的な手法です。
制服、徽章、身分証などが、敵国のサプライチェーン下にあるという現状では、国家安全保障上、到底看過できない問題だといえます。ですから最低限、制服縫製の生産拠点は、中国以外の第三国へ段階的に移転すべきでしょう。
現実的な候補としては、ベトナム、バングラデシュ、モロッコなどが候補地として考えられます。単に「安いから」「今までそうだったから」ということで済まされることではありません。本来安全保障は、最悪を想定して備えるものです。今回筆者Xの炎上は、日本がこれまで見て見ぬふりをしてきた“現実”を突きつけたに過ぎません。
(この記事はオンライン版の寄稿であり、必ずしも本紙の論調と同じとは限りません)






