日中関係の悪化が止まらない
国会答弁で高市首相は台湾有事を「存立危機事態」になり得ると発言した。これに対して中国の薛剣・駐大阪総領事がXで「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない」と投稿し騒ぎが大きくなる。
日米欧などの民主主義国家の国会議員らで構成されるIPAC(対中政策に関する列国議会連盟)は外交官の品位を欠く発言と批判。同時に高市首相を支持する声明を出した。騒ぎは終わらず、中国は日本に対して激しい口調で批判すると同時に報復を発表。さらに国連に騒ぎを持ち込み日本への軍事行動を匂わせる発言まで行った。
孤立していない日本と中国の幻想の14億人
中国の薛剣・駐大阪総領事がXで高市首相の首を斬るポストをすると国内外で批判が出た。中国メディアと日本メディアの中には日本が世界から批判され孤立しているとの報道を行うが、実際の日本は孤立していない。
■IPACが薛剣氏投稿を非難、各国に「日本支持を」 首相答弁は「正当」米欧300人議員
https://www.sankei.com/article/20251121-GYNAUS7EARHWFHPUMDHDCK3EGU/
■防衛省 海上自衛隊のXより
IPACは高市首相を支持し、中国の薛剣・駐大阪総領事を批判したことが明らかにされている。さらに11月14日には、東シナ海で海上自衛隊はオーストラリア海軍・カナダ海軍・ニュージーランド海軍と共同訓練を実施した。日本が世界から批判され孤立しているなら有り得ないことばかりだ。
中国の傅聡・国連大使は11月21日に、高市首相による台湾有事発言の撤回を求める書簡をグテレス国連事務総長に送った。中国の傅聡・国連大使は14億人余りの中国人民と表現したが中華人民共和国に国民はいない。中国共産党が支配した人間は強引に人民に変えられ、全て中国人民にされてしまう。この結果として中国人民という幻想の14億人に変わる。
中国は1949年に建国するとチベット・東トルキスタンに侵攻し占領した。同時に強引に人民に変えられ人権弾圧が知られている。それでも中国は幻想の中国人民に加えているが、彼らは反中国だから14億人には含まれない。さらに中国はベトナムに懲罰と称して中越戦争(1979)を行っている。また中国は南シナ海で領土拡大を続けており近隣諸国との対立が今も続いている。むしろアジアを不安定にしているのは中国なのだ。
国連を用いた間接的な戦争
中国は国連に台湾有事と高市首相の発言を持ち込んだ。結論から先に言えば、「国連に問題を持ち込むのは間接的な宣戦布告」に該当する。実際にイラクのフセイン大統領が大量破壊兵器の保有意志を公言すると、アメリカは国連に外交問題を持ち込むと同時に間接的な宣戦布告に変えてイラク戦争(2003-2011)を開始した。
■中国、日本の台湾情勢介入は「侵略行為」主張 「自衛権を行使する」と国連事務総長に書簡
https://www.sankei.com/article/20251122-3WE2Z63W2VN7ZLRR4JXCEQURXI/
中国がアメリカの真似をしているとしたら?アメリカが実行して世界が認めているなら中国も認められると誤認している。仮に中国がアメリカを真似て日本を攻撃する正当性と間接的な宣戦布告に変えても世界は中国を批判する。
アメリカと中国には致命的な違いがある。それは、アメリカは現状維持派の強国であり中国は現状打破派の挑戦者なのだ。今の世界の平和は現状維持派に都合が良いルール。このため現状維持派アメリカはフセイン大統領の大量破壊兵器保有の公言を平和を否定する行為と見なした。だからアメリカは国連を用いて間接的な宣戦布告に変えてイラク戦争を開始した。
それに対して中国は現状打破派だからアメリカの都合が良いルールが気に入らない。そこで中国はアメリカに挑戦し中国が新たな現状維持派の強国になろうとしている。これは今の平和のルールを中国に都合が良いように書き換える行為。ルールの書き換えは中国がアメリカに挑戦することだから、中国は日本ではなくアメリカに喧嘩を売ったのだ。
中国は傲慢にも現状打破派の立場を忘れ現状維持派アメリカに喧嘩を売り、日本を攻撃する可能性を匂わせた。仮に中国が日本を攻撃すれば日米安全保障条約が発動され、台湾有事は台湾・日本・アメリカが参戦する事態に発展する。中国は日本単独での戦争を想定しているが、実際はアメリカも参戦することを除外している。おそらく中国の願望なのだろう。
アメリカが参戦する理由
仮に中国が台湾侵攻を行い日本が参戦するとアメリカも参戦する。さらに中国が日本侵攻を行うとアメリカは参戦する。これはアメリカが台湾と日本を防衛するのではなくアメリカの国益を守ることが目的だから。
台湾の南に位置するバシー海峡はインド洋と太平洋を結ぶ海上交通路であり、沖縄はバシー海峡から太平洋を結ぶ海上交通路に位置する。さらに台湾と沖縄は地政学上の大陸国家中国が太平洋に進出する出撃用陣地に該当し、海洋国家アメリカが大陸国家中国の太平洋進出を阻止する防御用陣地に該当する。このため政治・経済・軍事で緊要地形に位置する。
・北太平洋の管制 :横須賀・佐世保・ミッドウェー島
・中部太平洋の管制:グアム・マニラ
・西太平洋の管制 :沖縄
仮に中国が沖縄を占領しても西太平洋は管制できるが制海権を獲得することはできない。このため中国は日本全土を占領しなければならない。だが中国が台湾侵攻を行うだけで海上交通路を遮断する行為になりアメリカの国益を侵害する。これだけでもアメリカは参戦するし、中国が日本侵攻を行えば地政学・軍事で重要な日本を奪う行為になるからアメリカは国益を守るために参戦する。この時の参戦は日本人を守るためではなくアメリカの国益を守るため。だが結果的に日米共同になるから中国の悪夢に変わる。
戦争か易姓革命か
中国は日本に対して威圧的だがアメリカに喧嘩を売っていることを理解していない。台湾有事になると日米共同で参戦することは明白だし世界も日米を支持することは間違いない。何故なら中国が南シナ海でアジアの安定を脅かしているし海上交通路の遮断を匂わせるからだ。
致命的なのは中国が一帯一路構想で見せた傲慢さ。これは欧米には投資ではなく現地の土地を奪う行為に見えた。そうなると戦争準備であり今の平和のルールを書き換える行為。アメリカに代わり中国のルールに変わるのは現状維持派のヨーロッパとしても気に入らない。ヨーロッパはアメリカは嫌いだが中国は現状維持派のヨーロッパまで蹴落とすから“もっと嫌い”なのだ。
だが中国としては日本への高圧的な態度は変えられない。何故なら中国共産党は国内の人民に対して強い存在を示さなければならない。仮に中国共産党が譲歩すると人民は中国共産党を恐れない。そうなると中国人民14億人が中国共産党に易姓革命の反乱を起こす。だから中国共産党は日本に対して譲歩できない。同時に高市首相が中国共産党に対して否定と無視の対応で易姓革命を引き起こせる立場なのも事実。だから国民として高市首相を応援しよう。これだけで中国で易姓革命を起こせたら戦わずして勝利できる。
(この記事はオンライン版の寄稿であり、必ずしも本紙の論調と同じとは限りません)





