
民間シンクタンク「言論NPO」は17日、中国・北京で22日から開催予定だった日中両国の有識者を招いた「東京―北京フォーラム」を延期すると発表した。「高市早苗首相の台湾問題に関する挑発的発言と武力威嚇」を理由に中国側が延期を申し出た。
中国側の主催団体である「中国国際伝播集団」が16日、「現在の日中関係の状況を踏まえ延期する」とメールに添付された書簡で伝えた。首相の発言については「日中間の正常な交流協力の雰囲気を損なうものだ」と主張した。
フォーラムは2005年から毎年、東京と北京で交互に開催し、日中の有識者が外交や安全保障、経済を議論してきた。今年のフォーラムは「平和と協力 日中が連携してグローバルガバナンスに寄与する」を全体テーマに議論する予定だった。
日本が尖閣諸島(沖縄県石垣市)を国有化した翌13年にはフォーラムが延期になったが、年内に開催された。今回は開催の見通しが立っておらず、20年連続で途切れる可能性がある。
言論NPOの工藤泰志代表は開催直前の延期は異例とした上で、「中国側も民間対話を重視していたが、尖閣問題の時を上回る力が働いたと受け止めざるを得ない」と指摘。書簡には「交流対話に適した環境が整った折には、速やかにフォーラムの再開に向け協力いただき、両国民の友好促進に貢献していきたい」と記されていることから、「絶望はしていない。年内開催を探りたい」と述べた。
言論NPOと伝播集団は今月に入り、両者で毎年実施している日中共同世論調査の発表を2度にわたって延期した。






