本来、「試験」とは当人の能力を測る公平な材料になるはずですが、最近、中国人による組織的な“試験不正行為”が日本国内でも、世界でも後を絶ちません。これはまるで中国の“お家芸”のように繰り返されているので、今回は改めてその実態を整理してみたいと思います。
日本国内で次々に出てくる中国人による試験不正行為
最近、日本の主要メディアでも報道され、一時話題になった「TOEIC替え玉事件」。
2025年5月、東京都板橋区のTOEIC試験会場で、京都大学大学院に在籍する中国籍の王立坤(おうりっこん)容疑者(27)が逮捕されました。なんと彼の手口は、マスクの内側に小型マイクとアンテナを仕込み、偽造身分証で入室を試みたとのこと。
調べに対し、「試験を受ければ報酬を渡す」という中国語の指示を受けていたと供述しました。明らかに組織的な替え玉受験の一端と見られます。

そこで日本国内での同様の事件を改めて探してみると、2012年に栃木県足利市の自動車教習所で中国人グループが約300人規模で不正に免許を取得していた疑いがある事件が発覚しました。
カンニングや替え玉など手口は多岐にわたり、地方まで拡大しています。これはまさに中国の「超限戦」と言えるでしょう。「超限戦」とは手段を選ばず、常識を逸脱していても目的を達成することを言います。
他には、2022年1月に一橋大学の留学生向け入試で、中国籍の受験者2人が小型カメラやイヤホンを使って問題を外部に流出させる事件が発生しました。
結果として、警視庁は偽計業務妨害容疑で再逮捕し、大学の信頼を大きく損ねることとなりました。
さらに、2023~24年には、日本語学校の事務員を装った中国籍の男女が、留学意思のない中国人女性に偽の書類を作成させ、在留資格やビザを取得させるという事件も摘発されました。試験そのものではありませんが、資格や制度を悪用した不正の一環と言えるでしょう。
海外での中国人による不正試験
今回は海外でも中国人による不正試験があったという報道がありました。特に米国で同様の問題が深刻化しているようです。
8月18日、ロイター通信が報じたニュースよると、米国の法科大学院入学試験(LSAT)を運営する非営利団体は、中国本土でのオンライン試験を10月の実施をもって一時停止すると発表しました。
背景には、組織的な不正行為への懸念があります。米国法科大学院入学委員会(LSAC)は声明で、中国国内の業者がLSATやその他の標準化試験に関する不正行為をますます攻撃的に宣伝している、と指摘しました。
同委員会の業務担当は「私たちはこうした不正業者の活動を停止させ、適切な法的措置を講じる」と述べ、10月の試験に向けて個別のスコア不正を監視し、安全対策を引き続き強化していくと付け加えました。
LSATは中国本土では、対面試験が提供されておらず、オンライン方式が唯一の受験手段でした。香港では引き続き実施される、と広報担当者が明らかにしています。
同担当者は、不正行為の詳細や10月試験での具体的なセキュリティー強化策については明らかにしませんでした。
LSATは国際的に年4回実施されており、昨年は中国で約500人が受験。米国の大半のロースクールは、法曹資格を取得するための基本学位である法務博士(J.D.)課程への出願に、LSATまたは大学院入試共通試験(GRE)のスコア提出を求めています。
一方、外国人弁護士が取得する短期学位である法学修士(LL.M.)では、通常LSATは必須とされていません。
現在、120の米国ロースクールがJ.D.課程の出願資格としてLSATに加えGREも認めており、GREは引き続き中国で受験可能です。
組織的、産業化された不正行為
これらの事例に共通するのは、個人による小さな不正ではなく、業者や組織が介在しているまさに“産業化された不正行為”であるという点。中国語では「一条龍サービス」と呼ばれます。スパイ端末、替え玉スタッフ、発信アジト、等々お金を払ったら免許を手に入れられる保証のまとめのサービスとなっています。
こうした結果、国内外の教育機関や資格試験の信頼性が揺らぎ、まじめに努力する日本人の受験者にとって不公平な構図が生まれています。
こうした不正で様々な免許を取得した中国人は、日本で危険運転をしたり、日本の会社に就職したりしながらも、実際の能力は満たしていないまま。これは日本社会にとって由々しき問題と言えます。
試験制度の改善急務
こうした試験制度の不正行為は、中国の“お家芸”ともいえ、この不正にどう立ち向かうのか。試験の公正性を守るため、社会全体での監視と制度改善が急務だと言えるでしょう。
《情報ソース》
■米ロースクール入学判定協議会、中国でオンライン試験を一時中止 不正懸念で(ロイター)
https://jp.reuters.com/world/us/YFT3ZKBCKBL3LCWETIE6TAZ6C4-2025-08-19/
■受験生ら中国人2人を逮捕 一橋大の入試問題流出事件(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASQ693HS4Q69UTIL00Z.html?utm_source=chatgpt.com
■留学ビザ偽造で中国籍女の不正入国を援助か 日本語学校事務局長らを逮捕(にしやま行政書士ホームページ)
https://www.ngj.jp/press_detail.php?article_id=866&utm_source=chatgpt.com
(この記事はオンライン版の寄稿であり、必ずしも本紙の論調と同じとは限りません)






