
複数の台湾メディアによると、健康な人間から強制的に臓器を摘出する「臓器狩り」について15日、中国の元医師でカナダ在住の鄭治氏が会見し、「軍医から(兵士の)眼球を取り出すよう命令された」と証言した。
中国・瀋陽にある軍の病院で1994年、臨床実習生をしていた鄭治氏は、若い兵士の体から臓器を摘出し軍高官へ移植するように命じられたという。
軍医にはさみで血管を切るよう命じられ、動脈から血液が噴き出したなど当時の様子を生々しく語った。眼球摘出を命じられたが、兵士と目が合い「できない」と拒否したところ、軍医は兵士の右目をえぐり出した。この兵士からは腎臓二つと眼球一つが摘出されたという。
鄭治氏は当時を思い出し、「現場は生々しくとても残酷で、言葉にできない恐ろしさがあった」「兵士は18歳に満たないであろう年で、当時の自分と同じくらい。そんな命が……」と涙をぬぐいながら言葉を詰まらせた。
日本人も「臓器狩り」とは無縁ではない。カナダの人権弁護士デービッド・マタス氏らは、日本ではドナー(臓器提供者)の不足から海外に渡航し、ウイグル人や法輪功学習者などから摘出された臓器の移植手術を受ける例も多いと指摘している。(外報部)