
弾圧下の香港人らがデモ
中国の建国記念日に当たる「国慶節」の1日、中国当局から迫害を受け日本に亡命したウイグル族や香港人らが都内で抗議デモを行い、9月29日が日中国交正常化50周年となることに触れ、「中国と国交正常化を祝うべきでない」と訴えた。
デモを主催したのは日本ウイグル協会や民主中国陣線など10の団体で結成された「中華人民共和国建国記念日抗議デモ実行委員会」で、約150人(主催者発表)が参加した。デモ隊は渋谷区の青山通りを出発し、表参道やJR渋谷駅周辺を約1時間行進しながら、「中国はジェノサイド(集団殺害)を行っている」「中国共産党は世界の癌(がん)」と道行く人々に訴えた。
南モンゴル(中国・内モンゴル自治区)出身のウイリセンハイ・ブルグドさん(48)によると、中国当局によって図書館などで南モンゴル語書籍を排斥する「焚書(ふんしょ)」が始まったという。学校で中国語を話すことを求めるだけでなく「家庭内でも中国語をしゃべるよう圧力をかけている」とし、「モンゴル語を子供たちに教えようとする人まで逮捕されている」と祖国の現状を憂いた。同委員会は同日午前、港区の中国大使館前でも抗議活動を行った。