
選挙準備委を設立―在外香港人グループ
香港の民族自決を主張する在外香港人のグループが27日、カナダ・トロントで記者会見を開き、海外居住者を含む香港人の投票による「香港議会」発足に向けた選挙準備委員会の設立を発表した。
選挙準備委(何良懋主席)は投票により香港人の国際的な代表者を選出することを目的とし、2023年末までにすべての香港人を対象とした普通選挙の実施を目指す。
香港議会の提唱者で在米実業家の袁弓夷氏は記者会見で、「中国共産党さえなければ、香港は完全な自由、民主主義、法の支配を持つことができる。すべては中国共産党の問題だ」と批判。世界で反中国の機運が高まっていることについて「世界中がついに目覚めたと思っている」と述べ、「中国共産党打倒のために世界各国と連携しなければならない」と強調した。
香港の立法会議員選挙は、昨年3月に中国の全国人民代表大会(国会に相当)の決定で立法会の定数のうち市民による直接選挙枠を大幅に減らし、候補者に親中派の選挙管理委員会の事前審査を課すなど、民主派を事実上排除する形となっている。
(辻本奈緒子)