日米台関係研究所の金田秀昭理事(元護衛艦隊司令官)は22日、都内で開かれた「日本李登輝友の会」主催の講演会で、インド洋を中心に中国の軍事的海洋戦略である「真珠の首飾り」が構築されつつあると警鐘を鳴らした。
パキスタンのグワダル港からスリランカのハンバントタ港を通り、バングラデシュのチッタゴン港を結ぶ、中国の安全保障上重要な海上交通路が「首飾り」のように見えることが名前の由来。金田氏は「習近平政権はこれらの地域に軍の進出を進めている。これは現代の植民地化だ」と指摘した。
さらに金田氏は、台湾有事の危険性が高まっていることにも触れ、敵基地攻撃や南西諸島防衛のための海空勢力の強化など、「総合的防衛線構築が急務だ」と訴えた。