トップ国際中南米コロンビア次期大統領、左翼ゲリラ対策で強硬路線 米主導安保構想に参加へ

コロンビア次期大統領、左翼ゲリラ対策で強硬路線 米主導安保構想に参加へ

 【サンパウロ綾村悟】南米コロンビアの右派デラエスプリエジャ次期大統領が、左派ペトロ現政権から治安・外交政策を大きく転換する姿勢を鮮明にしている。武装組織との対話を重視した「和平」路線を見直すと主張、期限付きの投降を要求したほか、軍・警察の強化策を打ち出した。さらに、米国主導の地域安全保障構想「米州の盾」への参加も表明、コロンビアを南米の対米協力の主軸国に戻す構えだ。

21日、コロンビア北部バランキジャの投票所に到着した大統領選候補アベラルド・デラエスプリエジャ氏(EPA時事)
21日、コロンビア北部バランキジャの投票所に到着した大統領選候補アベラルド・デラエスプリエジャ氏(EPA時事)

 デラエスプリエジャ氏は25日、首都ボゴタで大統領当選証書を受け取った際、左翼ゲリラや麻薬組織など違法武装組織に対し、30日以内に投降に向けた手続きを行うよう求めた。応じない組織には国家が持つ力を行使すると警告し、必要以上の譲歩に応じるつもりはないと強調した。

 ペトロ政権は、武装勢力や犯罪組織との和平交渉を通じて「全面和平」の実現を掲げたが、協議中も左翼ゲリラによる住民への攻撃や、麻薬取引が続いた。停戦や交渉がたびたび中断され、和平路線が武装組織に勢力拡大の時間を与えたとの批判も強まっていた。

 デラエスプリエジャ氏は、トランプ米政権が推進する「米州の盾」にも参加する方針を明らかにしている。同構想は、参加国間での麻薬カルテルや越境犯罪の情報共有、資金洗浄対策、軍・警察の共同訓練などを強化する枠組み。米国から装備や情報面での支援を得ながら、犯罪組織対策を行う。

 一方、コロンビアの武装組織は山岳や密林、ベネズエラとの国境地帯に分散し、麻薬取引を主な資金源としている。違法武装要員は2万7000人規模に達するとされ、一斉投降は現実には難しいとされる。

 次期政権は8月7日に発足する。ペトロ政権の和平重視から強硬路線へと大きくシフトするコロンビアは、内政・外交の両面で重大な転換点を迎えることになる。

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