トップ国際中南米親米保守が当選確実 コロンビア大統領選 中国接近に歯止めか

親米保守が当選確実 コロンビア大統領選 中国接近に歯止めか

21日、コロンビア北部バランキジャで支持者の声援に応えるデラエスプリエジャ氏(AFP時事)
21日、コロンビア北部バランキジャで支持者の声援に応えるデラエスプリエジャ氏(AFP時事)

 【サンパウロ綾村悟】南米コロンビアで21日、左派グスタボ・ペトロ大統領の任期満了に伴う大統領選の決選投票が行われた。選管の予備集計で、右派の弁護士アベラルド・デラエスプリエジャ氏(47)が、左派与党系のイバン・セペダ上院議員(63)を僅差で上回り、初当選を確実にした。

 デラエスプリエジャ氏の得票率は49・66%で、48・70%のセペダ氏を約25万票上回った。正式結果は開票審査を経て確定し、新大統領は8月7日に就任する。同国は南米有数の親米国であったが、左派政権下で対米批判色を強めていた。同国が保守路線へ転換することで、トランプ米政権の西半球戦略にも追い風となる。

 勝敗を分けた最大の要因は治安だ。ペトロ政権は左翼ゲリラや犯罪組織との対話を柱とする「全面和平」を推進したが、十分な成果を挙げられず、武装勢力や麻薬組織の拡大を抑えられなかった。地方を中心に殺人や恐喝への不安が高まり、融和路線に厳しい審判が下された形だ。

 デラエスプリエジャ氏は和平交渉の打ち切り、軍・警察の再建、大型刑務所の建設を掲げ、治安と秩序を取り戻すと訴えた。

 外交では、ペトロ政権下で対立が続いた米国との関係修復が進む公算が大きい。トランプ大統領は選挙戦でデラエスプリエジャ氏の支持を表明している。ルビオ国務長官も当選の祝意を表しており、地域の安全保障や不法移民対策で協力する意向を示した。

 ペトロ政権は昨年5月、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に正式参加した。中国はコロンビアにとって第2の貿易相手国だが、政権交代によって安全保障に関わる分野への中国企業の進出には、慎重な姿勢に転じる可能性がある。同国の親米回帰は、中南米で影響力を拡大してきた中国にとって大きな後退となり得る。

 今回の結果は、治安悪化や経済停滞を背景に中南米で強まる保守化の流れを、さらに加速させるものとなりそうだ。

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