トップ国際中南米フリマ取引は警察署前で ブラジルから

フリマ取引は警察署前で ブラジルから

ブラジル版フリマアプリ「OLX」は、誰もがよく知る中古品取引のプラットフォームだ。

気に入ったものがあれば、そのままオンラインで購入するか、待ち合わせ場所を決めて交渉する。ただし、そこはブラジル、詐欺など軽犯罪では済まない事態も想定しなければならない。

先日、OLXの出品欄で「出物」を見つけた。程度の良い電動工具で、出品者に連絡すると、すぐに返信が来た。何度か確認事項をやりとりし、取引の段取りを決めようとすると、相手からメッセージが届いた。

「警察署の前で会いましょう」

一瞬、何のことかと思ったが、調べてみると、ブラジルではフリマアプリ取引の待ち合わせに警察署前を指定するのは、よくある「安全対策」なのだという。

ブラジルでは、フリマ取引を狙った強盗や詐欺が後を絶たない。高額スマートフォンや家電の購入を約束して呼び出し、商品だけ奪って逃げる。あるいは偽の振込通知を見せて商品をだまし取る。そんな手口がSNSで日々報告されている。

そこで警察署の出番となる。「警察署前で取引」と提案するだけで、ほとんどの詐欺師や強盗は音信不通になる。リスクあるブラジル社会だからこそ、警察署前というフィルターが発案された。

そこで出会った電動工具の取引相手はとても良い人で、使い方や手入れのコツを丁寧に教えてくれた上に「良い人と取引できた」と別れ際におまけまでくれた。

治安や詐欺への緊張は確かにある。それでも人の温かみに触れる瞬間がある。ブラジルの何物にも代え難い魅力だ。(S)

spot_img

人気記事

新着記事

TOP記事(全期間)

Google Translate »