【サンパウロ綾村悟】エルサルバドル政府は15日、殺人やテロ行為などの重罪を犯した12歳以上の未成年者に終身刑を科す改正少年司法法を公布した。ブケレ大統領が署名済みで26日にも施行される見通し。治安回復を最優先に掲げるブケレ政権の強権治安政策の一環だが、国際社会からは強い懸念の声が上がっている。

同国では長年、「MS13」などの巨大ギャング組織による暴力が社会をむしばんできた。ギャングは貧困層の少年を12歳前後から半ば強制的に構成員化しており、その結果、2015年には人口10万人当たりの殺人発生率が103という世界最悪水準に達していた。
こうした事態を受け、ブケレ氏は22年に「非常事態宣言」を発令、疑わしき者を次々と拘束する強硬策により、これまでに9万人超を逮捕した。その結果、昨年の殺人発生率は過去最低の1・3に激減。安全を力で勝ち取ったブケレ氏の支持率は80%超の驚異的水準を維持している。
改正法は、憲法改正を伴うことで「未成年者の保護規定」を事実上撤廃、主犯、共犯問わず成人並みの終身刑が適用される。ブケレ氏は「犯罪者に未来を与えない」と同法を擁護した。





