トップ国際中南米3月2度目の全国規模停電 キューバ 燃料不足と老朽化が深刻

3月2度目の全国規模停電 キューバ 燃料不足と老朽化が深刻

 【サンパウロ綾村悟】カリブ海の島国キューバで21日、3月に入って2度目となる全国規模の停電が発生した。電力系統が全面的に遮断され、約1100万人の国民が一時的に電力を失った。復旧は一部で始まっているが、燃料不足と老朽化した発電設備が根本原因とみられ、事態の長期化が懸念されている。16日にも同様の全国停電が発生しており、復旧途上で再発した形だ。

 キューバの電力危機は、長年のインフラ老朽化に加え、燃料供給の逼迫(ひっぱく)が重なっている。トランプ米政権は1月29日、キューバ情勢が米国の国家安全保障上の脅威であるとして「国家非常事態」を宣言し、キューバに石油を供給する第三国に対して追加関税を課す可能性を示した。キューバのディアスカネル大統領は、米国による「経済封鎖」の強化を非難しつつ、国民に結束を呼び掛けている。一方、米国側はキューバ政府の政策が、地域の安全保障を脅かしているとして、圧力を正当化する立場だ。

 停電の長期化を受け、国民の不満は高まっている。首都ハバナをはじめ各地で、鍋や食器をたたく伝統的な抗議「カセロラソ」が頻発。食糧・医薬品不足と相まって、共産党関連施設への破壊行為や、米国寄りのスローガンも報じられている。政府は「暴力行為には容赦しない」と警告し、インターネット接続の制限を強化。国民の通信手段を一部制限している。電力不足の抜本的解決には燃料供給の安定化とインフラ投資が必要だが、現在の国際情勢下では見通しが立っていない。

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