【サンパウロ綾村悟】ブラジルのボルソナロ前大統領(70)が13日、体調不良を訴え、首都ブラジリアのDFスター病院に緊急入院した。診断は「両側性気管支肺炎」で、腎機能の悪化も確認。集中治療室で治療を受けているが、「臨床的に安定しているが、重篤な状態」とされ、退院時期は未定。
ボルソナロ氏は、2022年の大統領選敗北に絡む「クーデター未遂」の罪などにより、昨年1月に実刑27年の判決を受けた。現在はブラジリア近郊の刑務所に収監されているが、支持者らはこの判決を「(左派による)不当な政治的報復」であるとして強く反発している。
同氏は18年の選挙遊説中に刺された際の後遺症により、以前から消化器系のトラブルを抱えており、収監後も複数回にわたり体調を崩して入退院を繰り返している。弁護団は医療上の理由から自宅軟禁への切り替えを最高裁判所に求めているが、これまで全ての要求が却下されてきた。
一方、ボルソナロ氏は依然としてブラジルの保守派の象徴的な存在として人気が高く、昨年12月には長男のフラビオ上院議員を次期大統領選の後継候補に指名するなど、その政治的影響力は衰えていない。今回の入院は、保守陣営の結束や選挙戦略に多大な影響を与える可能性がある。
ボルソナロ氏を巡っては、トランプ米大統領が裁判を批判してブラジルに50%の関税をかけた経緯もあり、今後の推移が注目されている。






