【サンパウロ綾村悟】ブラジルのルラ大統領は22日、訪問先のインドの首都ニューデリーで記者会見し、トランプ関税や米中分断を念頭に「われわれは新たな冷戦を望んでいない」と述べた。トランプ米政権による関税措置について、「他国への干渉でなく、すべての国を平等に扱うことを求めたい」「いかなる戦争も貿易戦争から始まる」とけん制し、世界経済の分断回避を求めた。
ルラ氏はインド訪問を終えた後、早ければ3月にもワシントンを公式訪問し、トランプ大統領と会談する見通し。今回の発言は、訪問先のインドからグローバルサウスのリーダーの一角として、米中双方にメッセージを送った形だ。背景には、米中いずれの陣営にも属さない独自の外交路線を堅持しつつ、自身が再選を狙う10月のブラジル大統領選を前に、トランプ関税の発動による国内経済への打撃を、対話を通じて避けたいとの実利的な思惑があるとみられる。






