【サンパウロ綾村悟】コロンビア最大の犯罪組織「コロンビア・ガイタナ自衛軍(EGC)」は4日、政府との間で進めていた和平交渉を一時中断すると発表した。3日に行われたペトロ大統領とトランプ米大統領による首脳会談を受け、政府への不信感を強めたことが原因。ペトロ政権の主要政策である「完全な平和」は、重大な局面を迎えている。
ペトロ氏は首脳会談で、米国との麻薬対策協力の一環としてEGCの最高指導者を最優先の逮捕対象に指定したと伝えられた。元極左ゲリラのペトロ氏は、極左ゲリラや武装犯罪組織に対し、「対話による紛争解決」を優先してきたが、強硬な麻薬対策を掲げるトランプ氏を前に妥協を迫られた形だ。
コロンビア政府とEGCの和平交渉は大詰めを迎えていた。昨年12月には組織幹部に対する逮捕状を保留し、今年3月からは武装解除プロセスを開始する予定だった。今回のペトロ氏の動きは、「武装解除の見返りに身の安全を保証する」とした和平交渉の前提を覆すものとしてEGC側の反発を招いた。
EGCは、ペトロ氏の対応を批判し、カタールのドーハに派遣していた和平交渉団に協議の中断を命じたことを明らかにした。
EGCは麻薬密売などを資金源とし、推定1万人の構成員を抱える同国最大の犯罪組織。ペトロ政権は、昨年9月から、組織解体と武装解除を目指して協議を継続してきたが、今回の決裂により同プロセスの大幅な遅延は避けられない見通しだ。






