トップ国際中南米ブラジル大統領、米の軍事介入を牽制 「時代錯誤な新植民地主義」

ブラジル大統領、米の軍事介入を牽制 「時代錯誤な新植民地主義」

 【サンパウロ綾村悟】ブラジルのルラ大統領は28日、中米パナマで開催された「中南米・カリブ国際経済フォーラム」で演説し、域内諸国に対して「不当な軍事介入」に抵抗するよう団結を呼び掛けた。名指しはしなかったが、米軍によるベネズエラのマドゥロ大統領の拘束を念頭に、トランプ政権の強硬な介入主義を厳しく批判した形だ。

 ルラ氏は政権発足以来、「自立型南米統合」の理想を掲げてきたが、域内では「親米・市場主義」を主張するアルゼンチンのミレイ政権など保守勢力が台頭しており、深い分断が浮き彫りとなっている。

 ルラ氏は演説で、「ラテンアメリカのどの国も、単独で自国の問題を解決することはできない」と述べ、地域統合の重要性を強調した。さらに、米国の動きを「時代錯誤な新植民地主義的攻勢」と断じ、戦略的資源を巡る大国間の勢力圏争いに巻き込まれることへの強い危機感をあらわにした。

 ルラ氏は、米軍によるマドゥロ氏拘束という実力行使に対し、ルラ氏は「主権侵害」との立場を崩していない。また、パナマ運河の管理権や中国資本の排除を巡って圧力を強めるトランプ政権に対し、ルラ氏は中立的な立場を主張することで外交力を維持したい考えだ。

 こうした中、アルゼンチンの保守紙「ラ・ナシオン」は、ルラ氏の演説が「独裁政権に対する過度な擁護」だと批判。ブラジルが主導してきた対話・協力を通じた南米統合が犯罪組織の台頭や左派政権下での経済低迷などで限界を迎えつつあるとの見方も広がっている。

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