トップ国際中南米政治犯116人を釈放―ベネズエラ発表 実効性には疑念も

政治犯116人を釈放―ベネズエラ発表 実効性には疑念も

 【サンパウロ綾村悟】ベネズエラ暫定政権は12日、米軍によりマドゥロ前大統領が1月3日に拘束・米国移送された後、これまでに政治犯計116人を釈放したと発表した。実権を握るデルシー・ロドリゲス暫定政権が「平和へのジェスチャー」として進めたものだが、人権団体が確認した釈放人数は当局発表を大きく下回っており、実効性には疑念が持たれている。

 刑務所当局の発表によると、今回の釈放措置は「憲法秩序を乱した罪」などで収監されていた者が対象。ベネズエラ政府は伝統的に「政治犯」の存在を公式には認めておらず、今回も「司法手続きの見直し」との立場を取っている。

 一方、現地人権団体からは、実際の釈放人数は当局発表の数分の1に留(とど)まるとの主張もあり、依然として800人以上の政治犯が収監中だと指摘している。また現地報道では、マドゥロ氏失脚後の混乱や暫定政権発足に抗議した市民・活動家らを、治安当局が新たに拘束しているとの情報もある。一部では「釈放された人数以上に、新たな拘束が行われている」との指摘もあり、弾圧の構造が変わっていないとの見方もある。

 ロドリゲス政権の狙いは、政治犯の釈放を強く要求してきたトランプ米政権に対して民主化を演出し、制裁解除や政権維持を図ることにある、と言えそうだ。トランプ氏は釈放の動きを歓迎する姿勢を示しているが、弾圧継続の実際が明らかになれば、再び強硬策に転じる可能性も孕(はら)んでいる。

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