【サンパウロ綾村悟】クーデター未遂などの罪で収監されているブラジルのボルソナロ前大統領(70)は25日、首都ブラジリアの病院で、以前から抱えていた鼠径(そけい)ヘルニアの修復手術を受けた。ボルソナロ氏は入院先から、2026年の次期大統領選に向けて、長男のフラビオ・ボルソナロ上院議員を自身の後継候補として正式に支持を表明した。
保守層の間でカリスマ的な人気を誇るボルソナロ氏が明確な「後継」を指名したことは、自身が不在の間も保守勢力の求心力を維持し、支持層の離散を防ぐ政治的メッセージとしての意味がある。
弁護団が「収監場所では適切な治療が困難」と申し立て、最高裁判所が人道的な観点から一時的な移送と手術を許可していた。病院側の発表によると、手術は成功し、現在は安定した状態で回復に向かっているという。
ボルソナロ氏は、18年の大統領選中に暴漢に襲われて腹部を損傷して以来、患部の癒着や消化器系の後遺症に長年悩まされており、今回もその関連疾患が悪化したものとみられている。約1週間の入院を経て収監先に戻る予定だが、健康不安を抱えながらの後継指名は、今後のブラジル政治の行方にも影響を与えそうだ。






