【サンパウロ綾村悟】ブラジルのルラ大統領は18日、収監中のボルソナロ前大統領に減刑を認める可能性がある法案について、拒否権を行使する考えを明らかにした。ボルソナロ氏は、2023年に起きたクーデター未遂事件への関与を巡り、司法当局から有罪判決を受け、27年余の禁錮刑を言い渡されている。
ルラ大統領が問題視しているのは、ブラジル議会が今月17日までに上下両院で可決した刑の算定方法を見直す法案で、特定の犯罪に関する刑の合算方法を変更し、刑期の軽減を可能にする内容を含む。22年大統領選後の混乱に関連して訴追・有罪となった被告が対象となり、ボルソナロ氏にも適用され得るとして注目を集めていた。
現地報道によれば、実際に法案が適用された場合、ボルソナロ氏の刑期は約2年程度まで短縮される可能性があるとされている。
法案は、上院、下院ともに圧倒的多数の賛成で可決されたが、ルラ大統領は、民主主義秩序を脅かす行為に対する責任を曖昧にしかねないとして、法案を認めない姿勢を示している。
一方、連邦下院は同日、ボルソナロ氏の三男であるエドゥアルド・ボルソナロ下院議員と、ボルソナロ政権下で国家情報機関の責任者を務めたアレクサンドル・ラマジェン下院議員の議席を剥奪した。両氏は長期にわたる議会の欠席や司法当局の命令への不履行が問題視されており、下院は議会規則に基づく措置としている。






