【サンパウロ綾村悟】ブラジルのパジーリャ保健相が、近く米ニューヨークで開催される国連総会への出席を、ビザ問題を理由に取りやめたことが19日、明らかになった。トランプ米政権は、ブラジル保守派の代表格、ボルソナロ前大統領に対する裁判、またその判決を批判し、関税やビザ制限を通じて制裁を科している。
ブラジルでの報道によると、パジーリャ氏に発給された米ビザには、米国内での「移動制限」が課され、国連本部と滞在先ホテルを含む数ブロック内の移動に限られていた。
ブラジル側は「根拠がない」と非難し、国連本部協定や外交官・政府関係者への保障特権を侵害する可能性を主張、懸念の書簡をグテーレス国連事務総長に通知した。米側はコメントを出していない。





