【サンパウロ綾村悟】ブラジル中国ビジネス評議会(CEBC)は4日、昨年の中国からブラジルに対する投資額が前年比113%増加の48億㌦(約7100億円)に達したとの報告書を発表した。ブラジルは、中国資本にとって英国とハンガリーに次ぐ世界3位の投資先に成長している。
中国資本による主な投資先は、太陽光発電などの再生可能エネルギー、電気自動車(EV)、鉱業、送電インフラなど、輸出依存度の高い1次産品だけでなく、産業全体への広がりが見られる。
背景には、2023年1月の就任以後、中国と政治・経済的な関係の強化に動いているルラ政権の影響がある。特に、23年4月の訪中では習近平国家主席と会談し、人民元建て取引を含む金融協定や、エネルギー、農業、製造業など広範な投資促進策に合意した。
その後、中国EV大手・比亜迪(BYD)を中心にブラジル向けEV輸出や現地生産に向けた投資が拡大、ブラジルは中国企業にとって世界最大のEV市場となっている。また、TikTok(ティックトック)の親会社、字節跳動(バイトダンス)が、ブラジル北東部にデータセンターの設置を検討中だという。
一方で課題も浮き彫りになっている。中国企業の多くが部品を本国から輸入しているため、雇用創出や現地サプライチェーン(供給網)の強化など雇用創出を含む波及効果は限定的。BYDの工場建設では、深刻な労働問題が発生している。





