トップ国際中南米アマゾン8カ国「保全基金」設立へ  ブラジル大統領に追い風の機会

アマゾン8カ国「保全基金」設立へ  ブラジル大統領に追い風の機会

【サンパウロ綾村悟】アマゾン協力条約機構(OTCA)加盟8カ国は22日、コロンビアの首都ボゴタで開かれた首脳会議で「ボゴタ宣言」を採択した。OTCAはブラジルやコロンビアなど、アマゾン熱帯雨林と周辺国が、同地域の持続可能な発展、また主権の尊重などを目的に2002年に設立した国際機関。

今回の宣言には、「熱帯雨林保全基金(TFFF)」の新設が盛り込まれた。政府を含む公的資金に加え、民間投資を含め世界各国からの支援金を運用、その運用益を世界中の熱帯雨林の保護に活用する。アマゾン熱帯雨林をはじめ、アフリカのコンゴ盆地、インドネシアの熱帯雨林などが対象だ。

人工衛星によるモニターなどを通じて、熱帯雨林の減少率を年0・5%以下に抑える目標を掲げる。加盟国は維持した森林面積に対して、基金からインセンティブを受け取ることができる。

また今回のボゴタ宣言では、「アマゾン先住民メカニズム(MAPI)」という新たな枠組みも発表された。MAPIは、先住民代表がアマゾン地域の政策決定に直接関与できる仕組みで、年次会合や協議を通じて合意形成に参加する。食糧安全保障、孤立先住民の保護など、先住民の生活基盤を守る取り組みである。

TFFFは、ブラジルのベレンで今年11月に開催されるCOP30(国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議)で正式に立ち上げられる予定。同会議がアマゾン地域で開催されるのは初めて。

アマゾン保護など、環境政策を重視してきたブラジルのルラ大統領にとっては、同基金の立ち上げを含めて、環境外交を世界に訴えるにまたとない追い風の機会となる。

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