【サンパウロ綾村悟】ブラジルメディアは29日、トヨタやゼネラル・モーターズ(GM)などの主要自動車メーカー4社が、中国製電気自動車(EV)に対する税制上の優遇措置の撤回を求める書簡をルラ大統領に送っていたと報じた。
背景には、中国のEV大手BYD(比亞迪)が、中国からの輸入部品をブラジル国内で組み立てて販売(ノックダウン生産)する際の税率を下げるようにブラジル政府に求めていたことがある。
BYDはこれまでも、EVの輸入関税の優遇政策を通じて、同国市場で急成長してきた背景がある。ブラジル国内の5月の販売台数では、BYDはトヨタを抜きGMに次ぐ4位にまで浮上している。EV市場では91%以上を占めており、まさに寡占状態だ。
これに声を上げたのが、GMやトヨタなどブラジル国内で部品を含めた生産を行ってきた自動車各社だ。4社は今月15日、ルラ氏と関係省庁に書簡を送り、BYDへの優遇措置は「不公平な競争と雇用喪失につながる」「下請けを含む産業構造が破壊されかねない」と懸念を表明し、見直しを求めた。






