【サンパウロ綾村悟】中米コスタリカの首都サンホセで19日、隣国ニカラグアの反体制派男性が何者かによって射殺される事件が発生した。殺害されたのは、中米ニカラグアでオルテガ大統領による強権政治を厳しく批判していた退役軍人のロベルト・サムカム氏。2018年にコスタリカに亡命し、サンホセ市内に住んでいた。現地報道によると、容疑者は複数とみられ、早朝に荷物配達人を偽装してサムカム氏が住むアパート内に侵入して発砲した。警察によると8発の銃弾が命中、即死だったという。サムカム氏は、亡命後もオルテガ大統領を批判して同政権による人権侵害などを追及してきた経緯があり、暗殺の可能性が示唆されている。サムカム氏の殺害を受けて、海外に亡命した反体制派の安全が懸念されている。