トップ国際中南米アマゾン川河口の原油鉱区などで入札 ブラジル

アマゾン川河口の原油鉱区などで入札 ブラジル

【サンパウロ綾村悟】ブラジルの国家石油・天然ガス・バイオ燃料監督庁(ANP)は17日、フォスド・アマゾナス海底盆地にある原油・ガス鉱区19区画の採掘権の入札を行い、約8億4400万レアル(約22億円)で売却された。

落札したのは、米石油大手エクソンモービルとブラジル国営石油公社の企業連合と、米石油大手シェブロンと中国石油天然ガス(CNPC)の企業連合。

アマパ州沖合のアマゾン川河口に位置する鉱区は現在、南米でエネルギー開発が最も有望視されている南米北東部に位置するガイアナからブラジル北部につながる地域の一つ。ガイアナでは原油ブームで世界有数の経済成長に沸いている。

フォスド・アマゾナス海底盆地の鉱区も、長年貧困に苦しんできたブラジル北部地域に膨大な税収をもたらす可能性がある。

一方、同鉱区には、「海洋生物学の奇跡」とも言われる世界有数のサンゴ礁「アマゾン礁」があり、環境破壊を恐れたIBAMAや環境保護団体が試掘に反対してきた。今回の入札時にも、入札会場の外では、先住民族や環境保護団体による抗議活動が行われた。

また、同鉱区の開発にはブラジル政府内でも対立があり、マリナ・シルバ環境・気候変動担当大臣が頑迷に反対する一方、ルラ大統領は「ブラジル経済の成長を促す鍵となる」と訴えていた。

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