【サンパウロ綾村悟】ブラジルのカルロス・ファヴァロ農業畜産食糧供給大臣が27日、南部リオグランデドスル州モンテネグロ市内の養鶏場で確認された高病原性鳥インフルエンザ感染に関して、封じ込めに成功したとの見解を上院委員会で言明していたことが分かった。政府系ブラジル通信が報じた。
ファヴァロ氏は「直近の5日間では鳥インフルエンザへの新たな感染が見つかっていない。封じ込めに成功したと保証できる」と説明、ブラジルの防疫体制への信頼性を強調した。
同氏によると、感染が分かった商業向け養鶏場を中心に10㌔の範囲にあるすべての養鶏場で鳥インフルエンザ感染の有無を確認していると共に、感染が確認された直後からすべての幹線道路に24時間態勢で検疫所を設置して拡大を防いだ。
現在、日本やサウジアラビアがブラジル南部からの鶏肉輸入を停止、中国や欧州連合(EU)、韓国はブラジルからの輸入を全面的に禁止している。
ブラジルは世界最大の鶏肉輸出国でもあり、鳥インフルエンザの封じ込めが遅れれば、世界的な鶏肉の供給に影響が出る恐れがあった。