【サンパウロ綾村悟】ブラジル南部リオグランデドスル州の衛生当局は20日、高病原鳥インフルエンザの発生が確認されたモンテネグロ市の商業用養鶏場の関係者に対して行われた検査で、鳥からヒトへの感染は確認されなかったと発表した。
現地報道によると、養鶏場の従業員がインフルエンザに似た症状を見せていたため、サンパウロのオズワルドクルス研究所でDNA検査が行われていた。モンテネグロ市では、養鶏場や動物園など動物を扱う場所で他にインフルエンザのような症状を見せているケースはないという。
鳥インフルエンザは、人間に感染した場合の重篤性や死亡率が極めて高いが、感染するケースは非常に稀。
同市で発生した鳥インフルエンザをめぐっては、ブラジルが世界最大の鶏肉輸出国ということもあって影響が大きく、日本や中国、欧州連合などが全面または感染地域からの鶏肉輸入を停止している。