【サンパウロ綾村悟】南米アルゼンチンのメディアは11日、首都ブエノスアイレスにある最高裁判所の地下室から、第2次世界大戦当時のナチス関連品が大量に発見されたと報じた。
報道によると、最高裁判所の地下室にある資料の整理で、複数の木箱の中に入った大量の印刷物が見つかった。
木箱は、第2次世界大戦中の1941年、東京のドイツ大使館から日本の商船を利用、在ブエノスアイレスのドイツ大使館に送られたものだった。
到着に際して当時、木箱は「個人的な物品」と申請されたが、不審に思った税関当局による検査を経て、内容物が実は、アルゼンチンの国内向けにナチス・ドイツを宣伝するためのパンフレットなどであることが分かった。
41年当時のアルゼンチンは、外交的に中立的な立場を取っていた。
木箱と印刷物は、アルゼンチン当局によって押収され、最高裁判所の地下に保管されたが、その後その存在が現在まで忘れられたものとみられている。