トップ国際中南米米、反体制派5人を救出 ベネズエラ アルゼンチン大使館に避難

米、反体制派5人を救出 ベネズエラ アルゼンチン大使館に避難

【サンパウロ綾村悟】ルビオ米国務長官は6日、ベネズエラの首都カラカスのアルゼンチン大使館に避難していた野党政治家5人全員を救出し、無事米国に移送することに成功したと発表した。

5人は、反米左派マドゥロ大統領を批判したことなどから「反逆罪」などで逮捕状を請求されていた。一部は昨年3月から保護と亡命を求めてアルゼンチン大使館に駆け込んでいたが、海外逃亡を防ぐために、大使館の周囲は治安当局による厳しい警戒態勢が敷かれていた。

ルビオ氏は、Ⅹ(旧ツイッター)への投稿で、「緻密な作戦行動により、全ての人質は無事米国の土を踏んだ。マドゥロ大統領による非合法政権は、ベネズエラ社会を毀損(きそん)しており、人権侵害に加えて地域の安全をも脅かしている」と厳しく非難した。

ルビオ氏は特殊部隊の関与等を含めて作戦の詳細を明らかにしていない。

アルゼンチンの右派ミレイ大統領は、米国による救出作戦を称賛、作戦を実行に移したルビオ氏に感謝の意を表した。

ベネズエラは昨年7月末、大統領選挙の不正を追及していたアルゼンチンの全外交官の追放を命令、8月からはブラジルがアルゼンチン大使館を代理として管理していた。

救出作戦に関してブラジル政府は一切知らされておらず、ルビオ氏の投稿などを通じて初めて知らされたという。ブラジル外務省関係者は「外交による亡命の実現などを目指していただけに残念」との声明を出したが、マドゥロ政権が亡命などの交渉に応じてきた経緯は見られないという。

救出作戦時、マドゥロ氏は外遊中だった。

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