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親米右派 ノボア大統領再選 エクアドル大統領選挙

【サンパウロ綾村悟】南米エクアドルで13日、大統領選挙の決選投票が実施され、現職の親米右派ダニエル・ノボア大統領(37)の再選が決まった。任期は4年、就任日は5月24日。

ノボア氏は、左派コレア政権下で違憲とされて撤収した米軍基地の再誘致に加えて、米国と自由貿易協定を結ぶことを訴えており、中南米でのプレゼンスを強化しようとしているトランプ政権にとっても後ろ盾となりそうだ。

選挙管理委員会の発表によると、開票率97%でノボア氏の得票率は55・7%、反米左派コレア元大統領の後継候補として出馬したルイサ・ゴンサレス元国会議員(47)の得票率は44・3%だった。

世論調査などから接戦が予想されたが、有効票で100万票以上の差がついた。ノボア氏が勝利宣言を行う一方、ゴンサレス氏は開票結果に不満を表明し、票の再集計を求めている。

今回の選挙で最大の争点となっていたのが治安対策だ。エクアドルは元来治安がよく、凶悪犯罪の発生率も低かった。

しかし、反米左派コレア政権が、麻薬密輸対策を行っていた米軍レーダー基地を違憲として09年に米南方軍が撤収したことからコロンビアやペルーの麻薬犯罪組織が流入、港湾都市がコカインなどの欧米向け密輸拠点となって凶悪犯罪が激増した。

ノボア大統領は、犯罪組織をテロ組織に指定、国民投票を通じて国軍を治安対策強化に投入することで一定の効果を上げている。

今後、ノボア氏は、憲法改正による米軍基地の再誘致を求めることで、治安改善と米国との関係強化の相乗効果を狙っている。トランプ米大統領もエクアドルへの米軍基地の設置には前向きだ。

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