トップ国際中南米貧困率が大幅低下ーアルゼンチン

貧困率が大幅低下ーアルゼンチン

ミレイ大統領の改革成果か

保守政治行動会議(CPAC) 2025で、イーロン・マスク氏にチェーンソーを手渡すアルゼンチンのミレイ大統領(2025年2月20日 写真:UPI)
保守政治行動会議(CPAC) 2025で、イーロン・マスク氏にチェーンソーを手渡すアルゼンチンのミレイ大統領(2025年2月20日 写真:UPI)

【サンパウロ綾村悟】通貨切り下げや省庁再編、社会保障費の削減など、右派のミレイ大統領が痛みを伴う財政改革を断行しているアルゼンチンで、貧困率が大幅に低下し話題だ。CNNブラジルなどが報じている。

同国の国家統計局(INDEC)が31日に発表した統計によると、2024年下半期(7~12月)の貧困率は38.1%だった。上半期(1~6月)の52.9%から14.8ポイントの低下で、前左派政権の貧困率も下回った。

CNNブラジルはこの貧困率の低下について、「ミレイ氏による政策効果の如実な表れ」と分析、同氏が導入した厳しい財政改革が、インフレ率の低下(280%から66%)や国内消費の増加に数字として表れているという。

また同メディアは、財政規律を守っているアルゼンチンの通貨・ペソが対ドルで40%近く上昇している一方、財政赤字を出し続けている左派・ルラ政権下のブラジルの通貨・レアルが29%下落していると対比して強調した。

2023年12月に就任した「アルゼンチンのトランプ」ことミレイ大統領は、インフレや貧困を退治するため、財政赤字を解消する「ショック療法(緊縮財政)」を導入、社会保障費の削減への反政府デモが続く中でも断行してきた。

ミレイ氏は、アルゼンチンが「南米のシンガポール」となる可能性を秘めていると主張、前例のない同国の経済自由主義の実験は、他国にとっての試金石になるだろう。

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