トップにロナウド氏
【サンパウロ綾村悟】南米サッカー連盟は28日、サッカー界での人種差別を含めたあらゆる差別と暴力の根絶を担う特別組織を新設することを発表した。トップには、元ブラジル代表のロナウド氏が就任する。
他に国際サッカー連盟(FIFA)前事務総長のファトマ・サモウラ氏、国際プロサッカー選手会のセルヒオ・マルキ会長が加わる。
南米サッカー界では、以前から特に有色人種に対する人種差別が問題となってきた。今年3月にも、コパ・アメリカ(U20)に参加していたブラジル・パルメイラスの18歳の選手が人種差別を受けて涙ながらに試合後の会見を拒否する事件が起きた。
今後の対策としては、人種差別を行った人物のリストを作り、南米だけでなく世界中のスタジアムに入場できないようにする予定だという。
また、人種差別の根絶に向けて選手や審判、サッカークラブやファンに向けた教育プログラムを導入する見通し。
ロナウド氏は、ブラジル代表としてサッカーW杯に4回出場し、日韓W杯ではブラジル優勝の原動力となった。FIFA最優秀選手賞を3度受賞している。