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凶悪犯罪急増で非常事態宣言 ペルー

【サンパウロ綾村悟】南米ペルー政府は17日、首都リマとその近郊で凶悪犯罪が急増していることを受け、30日間の非常事態を宣言した。同宣言により、治安維持に国軍の投入が可能となる他、集会の自由などの権利が制限される。首都に加え隣接するカヤオ市に適用される。

ペルーでは、隣国でもないベネズエラの犯罪組織による凶悪犯罪が深刻化している。16日にはクンビア音楽の有名歌手、ポール・フローレス氏が乗ったバスが武装犯により襲撃され、フローレス氏が死亡する事件が発生していた。歌手は犯罪組織から脅迫を受けており、リマ郊外のコンサートを終えて移動する途中だった。

治安当局によれば、ペルーでは今年に入ってから459人が凶悪事件で殺害されており、1900人以上が犯罪組織から恐喝や脅迫を受けているという。

ボルアルテ大統領は凶悪犯罪を厳しく非難、これまで国家反逆罪のみに適用されていた死刑を、殺人罪や恐喝罪にも適用されるべきだと主張している。

一方、ペルーの野党は、治安問題を管轄する内務省のサンティバニェス大臣に対して、犯罪対策への対応が不十分だと批判、同大臣に対する不信任決議を求めている。

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