【サンパウロ綾村悟】カリブ海の島国キューバで14日夜、変電所の不具合に端を発した全国規模の停電が発生した。復旧作業が遅れており、丸24時間を経過した15日夜でも、首都ハバナを含む広い地域で停電が続いている。
同国エネルギー・鉱山省によると、14日午後8時15分に首都ハバナの変電所で不具合が発生、全国の発電施設に連鎖的に影響を及ぼした。現在に続く復旧作業により、早ければ16日までに停電が解消される見込みという。
ただし、病院を含む重要なインフラ施設には、優先的に電力が供給されている。
共産党一党独裁が続くキューバでは、米国からの長年にわたる制裁で経済が低迷、食料や医療用品が不足しているだけでなく、電力関連のインフラ投資、発電用の燃料確保にも困難が生じている。
同国では昨年10月にも大規模な停電が発生、学校の休校、また行政サービスの停止に追い込まれた。現在でも、1日のうち半分を超える停電が珍しくないという。
トランプ政権に変わっても、米国はキューバに対して経済制裁の継続を含む、厳しい姿勢を取ることを明らかにしている。