トップ国際中南米森林火災46%増、過去最悪 9割以上、農地開発の放火―ブラジル

森林火災46%増、過去最悪 9割以上、農地開発の放火―ブラジル

【サンパウロ綾村悟】ブラジル国立宇宙研究所(INPE)は1日、昨年のブラジルにおける森林火災が、2010年に観測を開始して以来最悪となる27万8229件を記録したと発表した。INPEは、人工衛星を利用してブラジル国内の森林火災や違法伐採などを監視している。

INPEの報告によると、昨年の森林火災発生数は前年比で46%増だった。当局によると、9割以上が農地など開発目的の放火だという。また、森林火災の半数は、ブラジル国内のアマゾン熱帯雨林に集中、14万件以上の森林火災が昨年1年だけで報告された。

世界最大の熱帯雨林として知られるアマゾン熱帯雨林は、ブラジルやエクアドル、コロンビアなど南米6カ国にまたがって存在、そのうち6割がブラジルに集中している。

一方、森林火災は、ブラジルだけでなく南米全体で増加傾向にあり、昨年に南米で確認された森林火災は51万1575件に上った。エクアドルで昨年に確認された森林火災は3466件と数こそ少ないが、前年比で248%と急増した。

エクアドルでは、中国資本によるアマゾン熱帯雨林など森林地帯での資源開発が進んでおり、先住民団体や環境保護団体が反対活動を行っている。

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