【サンパウロ綾村悟】ブラジル北東部で22日、マラニョン州とトカンティンス州を結ぶ橋が崩落し、1人が死亡、16人が行方不明となっている。現地警察当局が23日に発表した。
現地報道によると、全長約500メートルの橋の中央部分が崩落し、トラックなど約8台の車両が川に転落した。トラックからは、積載されていた何トンもの農薬用の化学物質が流出し、救助活動が行えない状態になっている。
化学物質の人体への有害性から、現地は立ち入りが禁止、流域の自治体には「公衆衛生上の緊急事態」を発令し、警戒を呼び掛けている。
崩落した橋は1960年代の建設で、老朽化による安全面の問題が指摘されていた。事故当時、ちょうど地元の市議会議員がトラックなど重い車両の通行を禁止するよう、警告動画の作成に取り組んでおり、橋が崩落する様子も撮影で捉えていた。