【サンパウロ綾村悟】ノルウェーのストーレ首相は23日、「アマゾン基金」に対して、6000万㌦(約92億円)の追加寄付を行うと発表した。政府系ブラジル通信が報じた。
アマゾン基金は、マリナ・シルバ現環境・気候変動担当相が、第1次ルラ政権時の2008年にアマゾン熱帯雨林保護や温室効果ガスの削減を目的として創設したもの。シルバ氏は当時、環境相だった。
現在、アマゾン基金には、ノルウェーやドイツ、スイス、米国の各政府やブラジルの石油公社ペトロブラスから34億レアル(約915億円)の寄付が集まっているが、今回のノルウェー政府による寄付は最大規模のものだ。
ブラジルのルラ大統領は、違法伐採の取り締まりや植林などを通じて、30年までにアマゾン熱帯雨林の森林減少を実質的にゼロにすることを公約としている。
ストーレ氏は、ブラジル政府が23年にアマゾン熱帯雨林の減少量を31%削減することに成功したことに言及、「明確な目的を持って行動すれば、気候・環境問題で大きな成果を出すことができる」と基金の成果に期待を寄せている。