【サンパウロ綾村悟】南米ボリビア中部のコチャバンバ県で1日、軍の兵舎が武装集団に占拠された。複数の兵士が人質になっているという。アルセ大統領は、武装集団はモラレス元大統領の支持者だと批判している。
軍関係者は同日、武器庫も掌握されたと説明、兵舎占拠を「反逆罪」に相当すると批判した上で、平和的な解決と投降を求めている。
来年に実施される大統領選挙で再選を目指すアルセ氏に対してモラレス氏が出馬を表明していることから、双方の間で対立が強まっている。
モラレス氏には現在、未成年者との性行為疑惑が浮上しており、逮捕も視野に入っているとされる。モラレス氏の支持基盤コチャバンバでは、支持者の一部が暴徒化して幹線道路を封鎖したり、警官隊と衝突する事件も頻発している。
また、コチャバンバでは、10月27日にモラレス氏が乗る車列と警察車両との間で銃撃戦が発生、モラレス氏は「政府による暗殺未遂だ」とアルセ政権批判のトーンを強めている。