トップ国際中南米森林火災が過去最多に ブラジル

森林火災が過去最多に ブラジル

【サンパウロ綾村悟】ブラジル国立宇宙研究所(INPE)は9日、国内で今年発生した森林火災が、人工衛星による観測を開始した2010年以来、過去最多を記録したことを明らかにした。

INPEは、9月6日までに記録された森林火災が15万8526件に上ると説明、6日の1日だけで4396件の新たな火災が発見された。

5月までの森林火災は、乾燥地帯の中央高原(セハード)に集中していたが、7月の乾期に入るとアマゾン熱帯雨林、世界自然遺産のパンタナル、サンパウロ州近郊、南部の大西洋岸森林地帯を含むブラジル全域に広がった。

 森林火災の原因は、国土の58%に及ぶ歴史的な干ばつと人為的な「火付け」だ。

開発や野焼きのために私有地で火を付ける行為が森林火災を増加させており、環境省などが実態の調査と新たな火付け行為の禁止に乗り出している。

干ばつの被害と森林火災はブラジルと国境を接する近隣諸国にも広がっており、パラグアイでは、パラグアイ川が過去120年で最低の水位を記録、経済だけでなく生態系にも深刻な影響を与えているという。

森林火災は二酸化炭素放出量にも影響し、アマゾン熱帯雨林内で放出された二酸化炭素は過去最高の2459㌧に達した。

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