【サンパウロ綾村悟】南米ブラジルの独立記念日に当たる7日、最大都市サンパウロで、最高裁判所の命令によるⅩ(旧ツイッター)の国内サービス停止に反対する大規模な抗議デモが行われた。
市内目抜き通りで行われたデモには、ブラジルの保守派を代表するボルソナロ前大統領も参加、4万5千人が「検閲を止めろ」など抗議の声を上げた。
Ⅹを巡っては、ブラジル最高裁のモラエス判事が、ボルソナロ氏の支持者らが偽ニュースをソーシャルメディアで流していると批判、Ⅹに対して投稿者のアカウント停止などを求めていた。一方、Ⅹのオーナーで米実業家のイーロン・マスク氏は、言論の自由などを盾にモラエス判事の命令を拒否し、逆にモラエス氏を「独裁者」などと呼んで批判していた。
その後、裁判所はⅩに対してブラジル法定代理人を決めるように求めていたが、マスク氏が拒否したことからブラジル国内でのⅩへのサービス停止を命令、先月31日からブラジル国内では閲覧できない状況が続いている。
サービス停止命令に関しては、50・9%が反対、賛成が48・1%と意見が分かれており、保守派議員の中にはモラエス氏を弾劾するように求める声も上がっている。モラエス氏は「反ボルソナロ」としても知られる。