Xへのサービス停止に米スターリンクが合意 ブラジル

【サンパウロ綾村悟】米起業家イーロン・マスク氏がオーナーで衛星通信サービスを提供している「スターリンク」社は3日、同じくマスク氏がオーナーとなっている短文投稿サイト「X」(旧ツイッター)に対するサービス停止を命令したブラジル最高裁の判断に従うと発表し、同日中にXへのアクセスを遮断した。

スターリンク社は当初、ブラジル電気通信庁(ANATEL)が命じたXへのサービス停止命令を拒否していた。

ブラジルでは、Xに対する情報規制を巡ってマスク氏と最高裁が衝突している。右派ボルソナロ前大統領の一部支持者らがXで偽ニュースを広めているとしてアカウント削除などを求めているモラエス最高裁判事に対し、マスク氏は言論の自由を盾に反発している。

モラエス判事は、Xのブラジル法人に対して罰金を科したが、X側が応じなかったため、スターリンク社のブラジルでの銀行口座を凍結していた。同社は法的な対抗手段を検討しているという。

スターリンク社は、米航空宇宙メーカー「スペースX」の小会社で、世界各国で衛星通信サービスを提供している。ブラジルは主要市場の一つで、25万の顧客を抱える。Xへのサービス提供を停止しなかった場合には、最高裁によって国内のビジネスライセンスを取り消される恐れもあった。

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