野党候補 独自に就任宣言 大統領選開票に不正と主張 ベネズエラ

【サンパウロ綾村悟】南米ベネズエラで先月28日に投開票が行われた大統領選挙について、野党統一候補のエドムンド・ゴンサレス氏と野党指導者のマリア・コリナ・マチャド氏は5日、ゴンサレス氏の大統領就任を宣言した。

マチャド氏がⅩ(旧ツイッター)などを通じて公開した書面によると、開票過程で不正が行われ、野党が集計票などを集めて独自調査した結果、ゴンサレス氏の得票率は67%と、反米左派の現職マドゥロ大統領の30%を大きく上回っていた。書面にはマチャド氏とゴンサレス氏が署名、ゴンサレス氏の大統領就任を宣言している。

一方、ベネズエラ政府は同日、ゴンサレス氏とマチャド氏が、選管(CNE)による結果発表を認めようとせず、デモなどの反政府活動を支援していると批判。検察当局が2人について捜査を開始したと発表した。

国内各地では、選挙結果に不満を持つ有権者らによるデモが続いているが、当局による取り締まりが厳しくなっており、これまでに20人が死亡、1000人以上が拘束された。

米大統領選の共和党候補、トランプ前大統領は5日「ベネズエラは独裁者によって国家運営が行われている」と発言、大統領選挙を巡るベネズエラ政府の対応を批判する姿勢を明らかにした。

ベネズエラ大統領選を巡っては、中国やロシアなどがマドゥロ氏の当選を認める一方、アルゼンチンやパナマなど、中南米5カ国がゴンサレス氏の当選を認定、また米国やフランス、ブラジルなど多くの主要国が詳細な集計結果の早期公開を求めている。

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