3首脳が開票結果の公表要求―ベネズエラ大統領選 野党は全国規模のデモ呼び掛け

7月29日、ベネズエラのカラカスで、マドゥロ政権に抗議する デモ隊に催涙弾を投げる治安部隊の隊員(AFP時事)

【サンパウロ綾村悟】ブラジルのルラ、コロンビアのペトロ、メキシコのロペスオブラドールの各大統領は1日、ベネズエラ政府に、先月28日に投開票が行われた大統領選挙の開票結果の早期公開を求めた。

3首脳は共同声明で「(各投票所に置かれた)投票箱単位での詳細な開票結果の公表」を要求、公平かつ平和的な解決策の模索を呼びかけた。3カ国は共に中南米を代表する左派政権で、ベネズエラに対して融和的な姿勢を取ってきた。

大統領選では、選管当局が反米左派の現職マドゥロ大統領が過半数を獲得したと発表、当選が確定した。しかし、野党陣営は独自集計の結果、野党候補のエドムンド・ゴンサレス氏が70%近くを得票して圧勝したと主張、真っ向から対立している。

野党指導者のマチャド元国会議員は1日、Ⅹ(旧ツイッター)を通じて、「家族を集め、国民全てが集まって勝利しよう」と主張、3日に全国規模のデモを行うよう支持者に呼び掛けた。ベネズエラでは、29日から選挙結果の見直しやマドゥロ氏の退陣を求めるデモが続いており、これまでに11人の死者と700人以上の逮捕者が出ている。

一方、米国のブリンケン国務長官は1日、ゴンサレス氏が当選していたとの認識を強調、マドゥロ氏の退陣と平和的かつ速やかな政権交代を求めた。

マドゥロ氏は、野党指導者らが国民をあおって、テロに向かわせていると批判しており、現在、ゴンサレス氏らは当局から身を隠しているという。

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