反政府デモで20人死亡か 混乱続くベネズエラ

【サンパウロ綾村悟】南米ベネズエラでは7月28日に行われた大統領選挙の結果を巡り、反米左派ニコラス・マドゥロ大統領の退陣や選挙の見直しを求める反政府デモが各地で続いているが、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(本部ニューヨーク)は同31日、警察当局との衝突などでこれまでに市民ら20人が死亡したとの独自集計を公表した。ベネズエラ当局もこれまでに1062人を拘束したと発表した。

マドゥロ氏は31日、野党統一候補のエドムンド・ゴンサレス氏と野党指導者のマリア・マチャド元国会議員がゴンサレス氏の当選を主張していることに対し、「国家の混乱を招いている」と批判、2人は投獄されるべきだと言明した。

選管はマドゥロ氏が過半数の票を得て当選したと発表。これに対し、野党陣営は独自に開票結果を精査した結果として、ゴンザレス氏が70%近くを獲得したと説明している。

欧米や中南米諸国、国連から集票記録の公開を求められていることに対し、マドゥロ氏は近く公表することを約束。最高裁に対し選挙結果の精査を行うよう指示したことも明らかにした。ベネズエラでは、最高裁や選管、治安当局を含む政府機関の多くがマドゥロ政権の影響下にある。

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